市民農園を開設するには?

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市民農園を開設するには?

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目次


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市民農園とは?


市民農園とは、都市部の住民の方々や日常的に農業に触れることのない方々が農業を楽しむ場や子ども達の農業体験の場として、農業を楽しむにはちょうど良い小さな面積を利用して野菜やお花を栽培するための農園を意味します。


近年、各地で都市化が進み、年々農地が減少し農業が人々にとって身近ではなくなりましたが、気軽に自然や農業と触れられる場である市民農園が人気を集めています。


市民農園には、様々な機能があります。

都市住民に新鮮な野菜を提供する場であるのはもちろんのこと、地域コミュニティーの創出災害時の避難場所の提供景観維持 など社会的な価値が非常に高く、2018年6月には市民農園の開設を促進する都市農地の賃借の円滑化に関する法案も国会を通過しました。


アメリカでは市民農園はコミュニティガーデンと言われ、1970年代経済不況により街中に溢れた空き地に市民農園を開設し、実際に街の景観を美化するだけでなく、コミュ二ティを活性化する役割も果たしました。


市民農園は、人々に農業を気軽に楽しむ機会を与え、地域を活性化する力を持っています。


次に、どのような主体が市民農園を開設できるのかをご紹介します。



市民農園開設主体


市民農園開設主体は主に4つのパターンに分けられます。


  1. 地方公共団体

  2. 農業協同組合

  3. 地方公共団体及び農業協同組合以外で農地を所有する者(農家等)

  4. 地方公共団体及び農業協同組合以外で農地を所有しない者(企業・NPO等)


1.地方公共団体

地方公共団体とは、都道府県やその内の市町村などです。


2.農業協同組合

農業協同組合とは、いわゆるJAのことです。農業者によって組織された協同組合であり、農業協同組合法に基づき、事業内容などが定められています。


3.地方公共団体及び農業協同組合以外で農地を所有する

これに該当する人として、まずイメージしやすいのは農家の方々でしょう。農地としてしか活用できない土地や、先祖代々の農地を農地のまま維持したい方が市民農園を開設をすることがあります。

農家以外にも、農地所有適格法人と言われる法人もここに該当します。この法人は、農地等を利用し農業経営が許可されている法人です。農業経営の許可を得るためには、農地法で定められた一定要件(事業・構成員・業務執行役員要件)を満たす必要があります。


4.地方公共団体及び農業協同組合以外で農地を所有しない

地方公共団体及び農業協同組合以外で農地を所有しない者について、言葉からお分りのように農地を所有していない企業やNPO法人等を指します。現在、農業分野でビジネスを行う企業は2008年に約400社程度だったのが、2015年には2000社を超えるなど、多くの企業が農業ビジネスに参入しています。これらの企業の内、農地を所有していないものが4の主体に当てはまります。


農地活用・遊休地活用にお困りの土地オーナー様は3の主体に該当します。
市民農園開設は開設主体により開設手順が異なる場合があります。


次の章では、市民農園開設形態についてご紹介します。


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市民農園開設形態


市民農園の開設形態は以下の3つのに分類されます。


  1. 市民農園整備促進法によるもの

  2. 特定農地貸付法によるもの

  3. 農園利用方式によるもの


1.市民農園整備促進法によるもの


市民農園整備促進法の目的とは?


市民農園の整備を適正かつ円滑に推進するための措置を講ずることにより、健康的でゆとりある国民生活の確保を図るとともに、良好な都市環境の形成と農村地域の振興に資すること。


市民農園を開設できる場所とは?


市民農園整備促進法によって市民農園が開設できる場所は以下の2つに限定されています。


1. 市町村が指定した「市民農園区域」

または

2. 都市計画法の「市街化区域」


※上記以外の区域では市民農園整備促進法による市民農園開設はできません。


市民農園開設者が行うことは?


市民農園開設者は「整備運営計画」を作成し、市町村に市民農園開設の申請を行う必要があります。


整備運営計画の内容は?

市民農園開設者が作成する整備運営計画には以下の項目を含める必要があります。


-市民農園の用に供する土地の所在

-市民農園の用に供する農地の位置、面積

-市民農園施設の整備に関する事項

-利用期間その他の条件 等


開設許可までの流れは?


市町村に整備運営計画を提出後、農業委員会及び都道府県知事の同意を得て、市民農園開設の承認が完了します。


-承認の流れ




2.特定農地貸付法によるもの


特定農地貸付法の目的とは?

都市住民等への趣味的な利用を目的とした農地の貸付について、農地法等に関する特例を措置することです。


特定農地貸付の要件は?

・利用者一人当たり10アール未満の農地の貸付で相当数のものを対象として定型的条件で行われること。

・営利を目的としない農作物の栽培の用に供するための農地の貸付であること。

・貸付期間が5年を超えないこと。


市民農園開設者が行うことは?


申請書に貸付規程(地方公共団体及び農業協同組合以外の主体は

貸付協定も必要)を添えて、農業委員会へ承認を申請する必要があります。


この申請について農業委員会は、周辺の地域における農用地の農業上の効率的かつ総合的な利用を確保する見地からみて農地が適当な位置にある等一定の要件に該当する場合は承認します。



-開園までの流れ


-関係図


3.農園利用方式によるもの


農園利用方式の特徴は?

  • -開設する際の法的手続きは必要ありません


  • -市民農園開設者が自ら農園を運営し、利用者が農園に係る農作業の一部を段階的に行うことを目的としています。そのため、収穫のみの利用目的では不十分です。


  • -賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利の設定または移転を伴わない形態となっています。


市民農園開設者が行うことは?

農園利用者と農園利用契約を結ぶ必要があります。


-関係図

<留意点>

・市民農園開設する際の法的手続きの必要なし

・賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利設定または移は伴わない 

・農園利用者は自由な作付けはできない


まとめ


市民農園開設には大きく分けて4つの主体3つの開園形態があることをご紹介しました。

法律が関係するため、わかりづらい点が多々あるのではないでしょうか。


市民農園開設に関するご相談・ご質問があれば、是非アグリメディアにお問合せください。


アグリメディアは今回ご紹介した規定に則り、

これまで、全国約122農園の市民農園(シェア畑)を開設して参りました。


上述したように、市民農園開設には行政機関への承認申請など様々な手続き・準備が必要ですが、アグリメディアにお任せ頂ければ、提出書類のサポートや関係行政機関との協議、農園整備を土地オーナー様に代わって行います。

是非、詳細資料でその特長や開設事例をご覧ください。


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